クリスマスってご存知ですか?
「当たり前だろ!」と叱られそうですが、では「クリスマスって何の日ですか」と聞くと答えにつまりませんか?
子どもたちにそうやって聞かれたときのために、クリスマスの由来をまとめておきます。
クリスマスはキリストの「降誕を記念する日」
クリスマスは「キリストの誕生日」、あるいは「キリストが復活した日」などと思っている人が多いのですが、本来はイエス・キリストの「降誕を記念する日」です。
「降誕」とは「誕生」とほぼ同じ意味です。
つまり、クリスマスはイエス・キリストの「誕生日」ではなく「誕生を祝う日」ということになります。
キリスト教の正典である新約聖書には、イエス・キリストの降誕についての記述はあるものの、生まれた日付についての記載は一切ありません。
降誕の日については古代から様々な推測がされていますが、結局いつ生まれたのかがわからないから、「誕生日を特定するのではなく、祝う日にちを決めてその日に誕生を祝う」という形でクリスマスが始まりました。
日にちの決まり方
というわけで、キリスト教徒の間では「いつをイエス・キリストの降誕を祝う日にしようか」という議論がされました。
当初の候補日は、1月6日、2月2日、3月25日、3月28日、4月2日、4月19日、4月29日、5月20日、11月8日、11月17日、11月18日、12月25日とかなりたくさんありました。
時期もバラバラです。
この内1月6日と12月25日が有力な候補となり、そのうち古代ローマで「冬至の日」とされていた12月25日が定着していきました。
古代ローマで「冬至の日」は、太陽神を祝う日とされていましたので、これがイエス・キリストの降誕を祝う日と重なったのではないかとされています。
なお、現代でも1月6日にイエス・キリストの降誕を祝う地域もあります。
語源はキリスト(Christ:クライスト)のミサ(Mass:マス)
ついでにクリスマスの語源についてお話します。
クリスマス(Christmas)は キリスト(Christ:クライスト)+ ミサ(Mass:マス)から来ていると言われます。
ちなみにですが「キリスト」というのは名前ではなく、「救世主」というような意味の言葉です。
(ですので「イエス・キリスト」はイエスのフルネームではなく、「救世主のイエス」という意味となります。)
「ミサ」というのは、キリスト教カトリック教会にて行われる典礼(儀式)のことです。
つまり、「クリスマス」という言葉は、「救世主の典礼」というような意味となります。
まとめ
これまでの話をまとめると、
- クリスマスとはイエス・キリストの誕生日ではなく、降誕(誕生)を祝う日のこと
- その日付はたくさんの候補日の中から最終的に古代ローマの冬至の日である12月25日になった
- クリスマスという言葉の意味は「救世主の典礼」
となります。
「クリスマスって何の日?」と聞かれたときの答えの参考にどうぞ。